「武将観光」の愛知県。外国人忍者が誕生するか!?

2016年4月4日ニュースと考察

「インバウンド」が、普段使いのコトバになってきたようなこの頃。

愛知県は訪日外国人のインバウンド需要にもつながる「武将観光」を盛り上げるため、2015年8月には「徳川家康と服部半蔵忍者隊」を結成し、観光を盛り上げています。

平成28年度からはさらにその活動を強化するため、新規メンバーを募集したところ、235名(海外200名、国内35名)の応募があったそうです。

そのなかから書類選考を通過したのは37名(海外13名、国内24名)。いよいよ明日、3月30日に行われるオーディションにいどみます。

【AFP=時事】
愛知県の観光局が募集した6人の「忍者」職に、野心に燃える海外の数百人の忍者たちが殺到した。国内からの応募者数をはるかに上回っている。

 愛知県は今月、観光PRのための忍者の募集を開始、応募者の国籍は問わないと表明した。その1週間後、200件以上の応募が集まったが、そのうち85%が海外からだったという。

 (中略)

 観光当局は、応募者235人の中から候補者を37人に絞り込んだ。最終選考に残った外国人は、米国やフランス、タイなどの13人だ。

 海外からはたくさんの応募があったものの、来週の日本でのオーディションに出席するための旅費を自分で負担しなければならないことにより、多くの人が選考から外れた。最終選考に残った日本人は24人となった。

  今回新たに雇用される忍者は1年契約で、月給18万円とボーナスが支払われる。
 【翻訳編集】 AFPBB News

今回の忍者隊のメンバー募集ですが、ウェブの募集広告からしてユニークでした。

忍ばないスターな忍者探します

このコピーと、忍者のコスプレをした愛知県の大村秀章知事がモデルとなった、忍者隊のメンバー募集広告。 愛知県の「本気」を見た!

そう感じたのは私だけではないでしょう。

愛知県は織田信長、豊臣秀吉、徳川家康のビッグな三武将にゆかりのある土地。
戦国時代に生きた、このお三方も自分たちが未来に自分たちが観光資源になるとは…などと仰天されていることでしょう。

さて、開催される「忍者」オーディションの審査内容は

(1)忍者になりたい。また、忍者隊として、愛知県の「武将観光」を盛上げたいという意欲

(2)忍者に関する知識や技を身につけたいという意欲

(3)アクションができるような健康体及び体力的資質

(4)熱い想いをもった特技の披露

です。とくに、4に注目ですな(^o^)

ビックリなのはオーディションを受ける人のうち、約3分の1が外国人であること。

「ニンジャ」にあこがれる外国人は少なくないらしく、私も来日したばかりの外国人とこんなやりとりをしたことがあります。

「ニンジャって、どこに住んでいるの?」(マジ顔)

「・・・」

そもそも今の時代、忍者はいるのか?  いないとは思うけど。いや、「忍びの者」というぐらいだから、自ら明かさないだけで、密かに現代には忍者は生息しているのかもとアタマがぐるぐる巡り、相手にはブキミな笑いを返しただけでした。

もしかしたら、伊賀、甲賀など、かつて忍者たちが修行や活動していた土地に暮らす高齢者の方々のなかには、その土地に伝わる忍者伝説をご存じかもしれません。

前述の忍者にあこがれる外国人いわく「ニンジャが使う術、すべてクール」なのだそう。クールかぁ^^;

今回のオーディションで、外国人忍者が誕生するでしょうか。楽しみですね。

追記(4月4日追記)
愛知県観光局によるオーディションの結果、忍者職6人のうちの1人に東京都在住の米国人男性、クリス・オニールさんが選ばれました。外国人初の自治体で働く忍者。今回、忍者職に選ばれた皆さんはこれから修行期間に入り、5月初旬に「名古屋城春の陣」でお披露となるそうです。

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