介護ロボット普及と人材不足対策に。介護ロボ導入で報酬加算

ニュースと考察

介護および高齢者施設への介護ロボット導入。
職員の身体負担を軽減や人材不足に対応するためにも介護ロボの導入が注目されていますが、現状ではそれほど普及しているとはいい難いと思います。

さて、政府は今月10日、介護ロボットを導入することで職員の負担軽減やサービスの質向上を実現する介護施設に対し、介護報酬を加算する方針を明らかにしました。

早くも、介護ロボットを導入する実証実験を今年8月からスタートさせ、実証実験から得られた結果をもとに加算割合などを算出し、平成30年度の介護報酬改定に盛り込む予定です。

(前略)
実験では、全国の一部介護施設に介護ロボットを導入し、介護職員の仕事の効率化やサービスの質の向上にどの程度寄与するかをデータ化し、分析する。

職員が重いものを抱え上げる作業を補助するロボットや、患者や要介護者の歩行や排泄(はいせつ)、入浴、見守り、認知症予防などを支援するロボットを活用する予定だ。

現状、介護ロボットは1台数百万~数千万円と高額なことなどを理由に施設への導入は進んでいない。

(中略)
政府が5月にまとめた新たな成長戦略では、ロボットや人工知能(AI)を積極的に活用する「第4次産業革命」で30兆円の市場を創出する目標を明記した。介護ロボットの市場規模については、26年の12億7千万円から32年に500億 円への拡大を目指すとしている。

産経新聞 6月11日(土)7時55分配信 より引用

現在、人間がやっている仕事の多くを将来はAI(人工知能)やロボットが行うと言われています。
(野村総研によると、10~20年後、日本の約2人に1人の仕事をAIが行うと予測されている)

介護施設などで介護ロボが導入され、拡大していくと、ロボット自体の単価が安くなり、ますます普及が進むことになるし、さらに細かい作業が可能なロボットの開発にもつながっていくことでしょう。

となると、将来、介護施設に勤める職員は介護ロボのオペレーション作業も仕事の1つになるはず。もしくはロボットのオペレーションやメンテナンスといった専門家の雇用も考えられます。

介護者を人体を手を使ってケアする技術、ロボットを操作する技術。
将来の介護現場は、現在の仕事内容とずいぶん異なってくるのかもしれません。

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