介護者の残業を免除する制度。2017年1月から実施

ニュースと考察

働きながら、家族の介護をしている人は今や珍しくありません。
2010年に「育児・介護休業法」施行されましたが、介護休業はそれほど社会に浸透しているとはいえないような印象を受けます。
また、総務省によると、家族の介護で離職する人は年間10万人に上るというデータも。

政府の掲げる「介護離職ゼロ」を目指すべく、介護者の残業を免除する制度が2017年1月から実施されることになりました。

厚生労働省は、家族の介護をしている労働者の残業を免除する制度を、企業に義務づける方針を決めた。

就業規則に明記することを求め、国の指導に従わない悪質なケースでは企業名を公表する。来年1月に施行される改正育児・介護休業法に基づく省令で実施する。安倍政権が掲げる「働き方改革」の一環で、「介護離職ゼロ」の実現を目指す。

制度を利用できるのは、同じ会社で週3日以上の勤務を1年以上続けている人。パートタイマーなど非正規労働者も含まれる。勤め先に申請すれば、介護対象の家族が亡くなったり、症状が回復して介護の必要がなくなったりするまで残業が免除される。

申請できる期間は1か月~1年間だが、更新可能で期間も延長できる。介護される家族の状態は原則、食事や排せつに手助けが必要な「要介護2」以上。

読売新聞 8月11日(木)10時24分配信分より

日本人は有休など「休むこと」になぜか罪悪感を感じる、休まないことや長時間働くことが美徳というメンタリティの人が多いようですが、はたして残業免除制度なら利用しやすいと考えるでしょうか。

安倍政権の「働き改革」は介護休業や残業免除が布石となって実現していくのだろうか?(皮肉な話かも・・・)

企業で働く人が、介護を理由に離職すると、経済的にも精神的に苦しくなるはず。
残業免除制度を利用しても、ずっと家族の介護だけに時間を使ってしまう状況は避けるべきで、時には介護から離れる時間も大事ですよね。

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