相手にYesと言わせる電話営業テク 原始的な声というツール2

ライフスタイル

原始的な声というツール1からの続きです。

●よそいき声は必要ない

デートやお呼ばれの席では「よそいき」のファッションを楽しみます。が、声までは「よそいき」にはならないと思います。
よそいきは漢字で「余所行き」と書きます。普段と違った、改まった言動を意味しますが、電話でお客様と話す場合、この「よそいき」は無用です。

なぜなら、いくら「よそいき」の声を話しても、それは「装って」いるだけのこと。

まだ解明できていませんが、人間の「聴覚」は高性能なコンピュータを内臓しているようなものだと思います。
声をいくら感じよく、丁寧に装うことができても、きっと聴覚は違和感という答えをはじき出してしまうのではないでしょうか。

これは日常生活の中でも経験することだと思います。

とくにこれといった理由はないけれど、あの人は「なんとなく」合わない、あの人は「なんとなく」うさんくさい……。

そのような「なんとなく」には、言語化できない理由が潜んでいるようです。
ですから、電話をかける時は普段から磨いた地声で接することが重要なんですね。

●相手は自分を映す鏡

「人間関係は合わせ鏡」とよくいわれます。

「何だか苦手」と感じている相手は、きっとあなたのことを苦手と感じています。
また、「あの人のこと大好き!」とラブラブ光線をおくっていると、相手も同じくあなたに好意を抱いていることでしょう。

人は、鏡の様に自分と他人の影を映し出す生き物ではないでしょうか。

もし、あなたが苦手だと思う人がいたら、その人の苦手な部分をよく見てください。
きっと、あなた自身が自分で「嫌い」「苦手」と感じている部分が、相手を通じて反映されているはずです。

もっと、わかりやすくいえば、あなたが恋人や夫の「優しいところが好き」という気持ちは、あなたの中にある「優しさ」が、恋人や夫を通して反映されているのです。

おわかりでしょうか?
実は、人と人は合わせ鏡の間柄なのです。

つまり、相手から感じる感覚は、すでにあなたの中に存在している感覚というわけです。

同僚のA子ちゃんは、明るくて素直で素敵な女性。
これは、あなたの中にある明るく素直で素敵な感覚をA子ちゃんが写してくれているのです。

同級生のY男くんは、とても頑固。
これは、あなたの中にある頑固な感覚をY男くんが映してくれているのです。

上司のBさんは、サボりぐせがある。
これは、あなたのサボりぐせをキャッチしているにすぎないのです。

今日、電話をかけたCさんは受話器をガチャンと叩くように置いた。
これはあなたの中のイライラさせる感覚をCさんが受話器が表現してくれたのです。

現在、あなたが自分をとりまく人間関係に全く問題がないのなら、自分の気持ちが落ち着いて、とても良い環境に身を置いているといえます。人間関係だけでなく、環境も合わせ鏡だからです。

職場の人間関係が良くなく、転職を繰り返す人がいます。
そういったクセのある方は、職場を変えても再び、もめてしまうことが多のではないかと思います。
「新しいオフィスで仕事を始めたのはいいけれど、同僚が仕事をまわしてくれなかったり、仲間はずれにする」と嘆く人もいます。

それは、あなたが無意識のうちに「苦手」「嫌」「怖い」「辞めたい」など、自分の中にある人間関係への恐怖心を抱いてしまったからです。すると、相手もあなたの感覚をキャッチすることとなり、「苦手」「嫌」「怖い」「辞めたい」と思わせるような言動をとってしまうのです。

どこかの時点で人も環境も自分を映す鏡であることを気づかないと、延々と人間関係を改善することないまま、転職を繰り返してしまうのです。

自分の目の前の相手、そして電話の向こうの相手は、良きも悪しきも自分を反映するものだと覚えておきましょう。

もしかしたら、自分では気づかないまま、あなたは自分や他者を害する言葉(毒)を吐いていることだって、あるかもしれません。
人や環境は自分を映す鏡。どうか意識して明るい言葉を放ってくださいね。