タクティールケアで緩和ケアと安心感を

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タクティールケアは1960年代にスウェーデンの看護師によって生まれた技法。
ある看護師が新生児に触れることで体温が安定し、体重が増えることに気がついたことがきっかえとなり、広まりました。
最近では、緩和ケアにも用いられています。

カンタンに説明すれば、両手の平を背中にそっと当て、包み込むように時計まわりで大きな円を描くように触れていくのです。
このケアを受けると、呼吸が深くなって眠ってしまう人もいるそう。

2009年、浜松医科大学では認知症高齢者に6週間、このケアを実施しました。

すると、1日に20分ずつ施術を受けたグループは、ケアを受けていないグル ープに比べて、暴言や暴力などが弱まり、認知機能が衰えなかったという結果に。

愛をこめて、手をからだに当てることは、癒しが起こるものなんだなーと思います。
昔、ある外国の映画(ハリウッド作品だったと記憶)で、セラピストの女性が男性に背中のオイルマッサージを施そうとするシーンを見たことがありました。

背中にオイルを塗る女性にたいして、その男性は「お願いだから、背中にはふれないでくれ!」と、嫌がります。

女性は「背中を触られるのが苦手な人は、心の中に怖れを抱いているのよ」と、男性に言うのですが・・・。

「背中」は怖れを溜め込むのかもしれません。
タクティールケアは怖れを解放してくれるのかもしれません。

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