「好事門を出でず、悪事千里を行く」は人の心理をつく

2015年10月13日ライフスタイル

日本のことわざに「好事門を出でず、悪事千里を行く」があります。
これは、いくら良い行いをしても、その評判は世の中に広まらないけれど、 悪いことはすぐに遠くまで広まってしまう、という意味です。「悪事千里を走る」と使うこともありますね。

このことわざ、思い当たるな~という人はいませんか?

私も経験あります。
詳細は省きますが、私の知人が不幸な死を遂げてしまったことがあり、私は自分の家族にそのことを黙っていたのです。

他界したその知人と私の家族は普段の交流はなかったものの、知り合いではあった。
話を広めたくなかったのと、煩う人が増えるので胸の中にしまっておいたわけです。

けれど、後になってわかったのですが、家族はその知人の死を知っていた。。。

どういう経路で耳に入ってきたのか。
不思議でたまりませんでした。

が、このようなウワサはどういうわけか人の耳に入るものなんですよね、巡り巡って。

「好事門を出でず、悪事千里を行く」は
人は他人が良い行いをしているのを知っても、それを積極的に取り上げようとはしません。
一方、他人の悪事やブラックなウワサに関しては他人に喋ってもいいかという気持ちが強い。

これはニンゲンのサガなのか(´・ω:;.:…

たとえば、電車の吊り広告で見かける週刊誌の広告。
スキャンダルのオンパレードですね。

人の心をざわつかせ、実際に本を手にとらせるコピーの書き方(文章術)はウマイと思いますが、渦中の人はたまったものではないと思います。

と、正論街道まっしぐらに書いたものの、先日の福山雅治が「実は並行愛だった」などという記事が出ていたら、まっさきに手をとってしまうだろう自分がいる(´・ω:;.:…

たいてい、その並行愛の相手はペットだったりするんですけどね^_^

■「ここだけの話ですが」と秘密の共有

さて。
人にウワサを広めたかったら「ここだけの話」「あなただけに言うんですけど」という前置きの言葉が利きます。

実際に、この「ここだけの話なんですけど」と言われるとどうです?

相手は自分に心を開いてくれてる→うれしい!
あなただから伝える→希少な情報。自分に価値を置いてくれている!
そしてこれからきく話は2人だけが共有する情報→秘密の共有!

という心理が働き、「ここだけの話」をしてくれた相手に信頼をおくのも事実。

実際に「ここだけの話」を守ってくれる人もいますが、「人の口には戸を立てられない」というように、人の口は「絶対」ではない。
好奇心や世間話のついでにのせてこの人なら関係ないからいいかーと喋ってしまうこともあるし、「ここだけの話なんだけどね」と、同じように前置きして、他の人に言っちゃう人もいるでしょうし。

もうこれは人の営みでしょう。

もし、誰かにここだけ話をしたくてたまらないっ!となったら「その話を聞く必要にある人」だけにターゲットを絞ってはいかがでしょーか。

■秘密がバレるのは浄化なのでは?

仕事場で悪事や不正がバレてしまうと、何らかの処分を受ける人もいるでしょう。

バレた側は「誰かがチクった!」と怒り心頭になるかしもしれませんが、ちょっと待って!それは自分が招いた種。
世間は「おまえがやったことだろ!」でおしまい~。

誰が上の人にチクったかを探すより、そのエネルギーを反省に向ける方が最良です。

秘密にしていたコトが知れ渡る時は浄化や見直しのタイミングだと思うんですよね。
本人だけでなく、本人をとりまく人と環境も。

バレた側は「もう、誰かをおとしめるようなことやイジメはやめる。これを機に人を大切にしていこう」と反省し、思いを変え、行動を変えることで、周囲の雰囲気は全く変わります。

そして、最も大切なのは自分を責めないことです。
自己批判する出来事があれば、反省後には「なぐさめの言葉をかける」ことを意識して。
なぜなら、自己批判を続けることは自己コントロールやモチベーションを下げる原因になってしまうからです。
この記事参照

振り返る時間に終止符を打ったら、あとはもう前を向いて行くことに気持ちを切り替えましょう。

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