忘れまじ3.11。石巻湾沿岸・桃浦の風景

ライフスタイル

この写真は東日本大震災が起こった2011年3月11日から約1ヶ月半を経た、石巻市桃浦の海岸にて。

あの大惨事を知らない人がこの写真を見たら、現代美術のインスタレーション作品?と思うかもしれない。

ボランティアで石巻市を訪れた私たちはこの光景を見て「シュールすぎる・・・」と、かつては誰かの住まいでヒトに親しまれていた家具や机、そして家を支える柱だった木々などが砕けて散乱する海辺でしばらく呆然と立ち尽くしたのでした。

外気にさらされることなく、家の中で人の手で開け閉めされていた戸がまさか、こんなふうに木の梢にぶら下がっている光景を誰が想像しただろうか・・・。

さて、あれから5年。
日本経済新聞の調査で、岩手、宮城、福島3県の復興住宅では、65歳以上の高齢者が入居者の34.5%を占めることがわかりました。
5戸に1戸以上が高齢者の独り暮らし。
「孤独死」は少なくとも15人が確認されたといいます。

復興住宅の高齢化率は
岩手39.1%
宮城32.1%
福島38.8%

です。

石巻桃浦1_R

団塊世代が75歳以上となる「2025年問題」まで、10年を切った今、見守りが必要な住民の数は復興住宅に限らず増えています。
先日紹介した生協の宅配ネットワークをいかした見守り協定や地元の民生委員の協力も欠かせないでしょう。

また、復興住宅の空き部屋に高齢者のケアや見守りを担当するスタッフに住んでもらうなど、人と地域、暮らしと密着した仕事がこれからおおいに必要とされるような気がします。

PR お買い物で被災地を応援しませんか
岩手県最大の老舗百貨店容+カワトクオンラインショップ

関連エントリー
高齢者の異変をチェック。生協の見守り協定は800市町村以上
ロボットタクシーの実証実験。将来は介護施設の巡回車としても
2025年の認知症人口は約700万人!? 社会とつながりを持つには