認知症防止によしとされるビールは偶然のたまもの

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お酒は「百薬の長」といわれています。
ビールの原料であるホップに含まれている成分「イソα酸」がアルツハイマー予防に働きかけるといわれています。

ビールは日本で一番たくさん生産されているアルコール飲料。
その歴史は古く、紀元前4000年頃には普及していたという説も。

発祥の地はメソポタミア文明の生まれた現イラクで、ビールの原料である麦が栽培されるようにになった頃から、造られるようになったのだろうといわれています。

お酒造りには発酵が必要です。
ワインはブドウの葉についている微生物で。
日本酒は麹菌で。
映画『君の名は。』に出てきた口噛み酒は、人の唾液が米のでんぷんを糖化させたものを溜め、空中の微生物で発酵させていました。

そして、ビールの場合は麦芽で発酵。
実はこの麦芽で発酵できることを発見したのは、偶然の出来事から。
水に浸かった麦が発芽し、放置していたら、発泡していたそう。
それを応用してビールは造られ始めました。

メソポタミアから古代エジプトへ、そこからギリシャ、古代ローマへとビール造りは伝えられていったわけです。

エジプトのピラミッドを建設する際、労働者に労働の対価として支給されたのは、ビールとパンだったといいます。また、通貨のない時代だったから、ビールを税金がわりに納められてたそう。

当時は発泡も弱く、ビール独特の苦味のもとであるホップは使われていなかったので(ホップを用いるのは中世以降)、「とりあえずビール!」という日本の居酒屋で繰り広げられ、ビールを一口飲んだ時のアノ爽快感とは縁遠かったのでは?と推察します。

どちらかというとパンといただく「コーヒー」的な飲料だったのではないかと。

ちなみに日本でビールが初めて造られたのは江戸時代末期。
なぜか醸造とは縁のないと思われる、蘭方医が造ったそう。
それから明治時代に入り、ビールの醸造方法が海外より伝わり、明治20年頃にはビール工場が出来たそうです。

日本でビールが一番造られているのは、味わいもさることながら、麦やホップが乾燥できることで長期保存もできるし、輸送も容易いことも理由の1つなのでしょうね。

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