ベトナム人のグエン・ドクさんが広島で客員教授に就任

ニュースと考察

グエン・ドクさんと聞いても、ピンとこない方もいらっしゃるかもしれない。
けど「ベトちゃん、ドクちゃん」のドクさんといえば、「ああ、あの!」と思い出す方も多いのではないだろうか。

ベトナム戦争で米軍が散布した枯れ葉剤の影響を受け(と当時、報道されたが、明確な理由はわからない)結合双生児として生まれたベトちゃん、ドクちゃんは分離手術を受けた。

残念ながら、脳に障害のあった兄のベトちゃんは2007年に他界されてしまった。
今年、天皇皇后両陛下がベトナムを訪問された際、ドクさんにも会われた。

ニュースの報道でそのことを知り、ベトちゃんとドクちゃんのことを久しぶりに思い出した。

先日、グエン・ドクさんが今年4月に広島国際大学(広島県東広島市)の客員教授に就任することになったとニュースで知った。

(前略)年に数回、平和や命の大切さなどを講義する予定。

 同大学によると、ドクさんが昨年10月に広島を訪れた際、久保田トミ子副学長に「日本で働きたい」と話したことがきっかけ。久保田副学長は「ドクさんの体験は、人の命に関わる仕事を目指す学生の魂を揺さぶるだろう」と期待している。ドクさんは1981年、兄のベトさん(2007年に死去)と下半身がつながった状態で生まれ、88年の分離手術で歩行可能となった。

読売新聞 2017年3月28日14時17分配信分より引用

広島国際大学では医療福祉学部の客員教授として、ドクさんを招聘するそうです。
お兄さんとからだがつながった状態で生まれてきたこと、分離手術を受けたこと。
ドクさんの話は医療と福祉を考えるうえでも意義深いものだと思います。

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