サントラもグッとくる映画『チョコレートドーナツ』
映画のトレーラーでアラン・カミングの歌う姿を見た瞬間、見たい!と感じた作品が映画『チョコーレートドーナツ』(監督:トラヴィス・ファイン、2012年、米)。
あらすじやキャスト、監督で選ぶのではなく、本能で選んだといえる。
このストーリーは「1970年代のニューヨークのブルックリンでゲイの男性が育児放棄された障害児を育てた」という実話にもとづいたもの。
アラン・カミングが演じる、女装パフォーマーの仕事でなんとか食い扶持を稼いでいるルディがダウン症の少年の笑顔にグッときた瞬間から、運命は彼らが家族となるよう、大きく舵を切る。
家族。
セクシュアルティの偏見。
優しさ。
信頼。
ネグレスト。
夢を叶えること。
差別からの解放。
いろいろなことを考えさせられる作品でした。
身震いするほど、素晴らしいのがルディが唄うボブ・ディランの『I Shall Be Released』。
日本語のタイトルは『チョコレートドーナツ』ですが、これはダウン症の少年マルコの大好物のチョコレートドーナツから。オリジナルタイトルは『ANY DAY NOW』だけど、これはこの楽曲の一節からとったもの。
アラン・カミングの名演の1つといっていい『I Shall Be Released』を唄うシーンは、歌の内容と唄うルディの心情が重なって、何度見ても「熱」が伝わってくる。
アラン・カミングはシンガーという役柄を演じていることもあり、このほかにも唄うシーンがあり、どれもグッとくる歌声。この人の声、本当に良いです〜。
YouTubeで日本語訳を付けたステキに編集された動画を見つけました。アップデートに感謝です。
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