映画『君の名は。』に登場する「逢う魔が時」
今、話題の映画『君の名は。』(新海誠監督)を観てきました。
観る前から聞いていた風景描写や絵の絵の構図の美しさは想像以上で「やられた!」と思われた方(とくに新海監督と同じ業界の方など)も多いのでは。
個人的にボーナスだったのは「RADWIMPS」の音楽。
こっちは全く前情報なく観たのだけど、最初の楽曲はボーカルの声からグレープバインか?と思ったけど、RADWIMPSが担当(このバンドの音楽も初めて知りました)。
余談ですが、彼らとSOIL&"PIMP"SESSIONSと混同していて、こんな作風もあるのかー、などと聴いてしまっていた^^;
さて、この作品。
音楽が作品を支え、どのシーンも楽曲の使い方が最高にうまい!
きっと監督はこのバンドの一番のリスナーでいらっしゃるのだなーと感じました。
さて、ストーリーはさておき。
授業中のシーンに私が好きな時間帯「黄昏時」や「逢う魔が時」という言葉が出てきて、この時間帯をこよなく愛する私はシンパシーを感じてしまいました。
これは、夕方から夜になるまでの時間帯。
「天が油断している頃」。
昔からモノノケが活動する頃で、魔がそろりそとしのびよる頃とも。
陰陽師・安倍清明の時代にはこの時間帯に辻占いをする人もいたそう。
その占いをする者の正体はモノノケだった・・・とも。
『君の名は。』でも、この逢う魔が時に現世とあの世が繋がり…。
作品を印象付ける、それは胸を締め付けるシーンが登場するのです。
今風の言葉でいえば「同期する」と言うのかな。
しかし、この言葉はムードがみじんも感じられないので、時間と空間が「溶け合う」とか「交わった」「融合した」の方がしっくりきますな。
さて、この黄昏時はお仕事(とくに交渉ごと)のチカラを貸してくれることがあります。
それは「黄昏時効果(トワイライト・エフェクト)」。
実は人の体は夕方以降、活動能力が一時的に停滞しやすく、夕食前の時間帯は疲労がピークを迎える時なので、思考力が低下傾向に。
この時間帯を使って交渉事を行うと、成功率が高くなるといわれています。
さて、「ストーリーはさておき」とお茶を濁すように書きましたが、実は私には少し難解で…。
けど、岡田斗司夫氏のこの解説を読んで、なるほど!と。こちら
さすがのオタキング氏!
観ていた時には気づかないでいたことが大変わかりやすく書かれてあり、あーそれでそーか、ふむふむ、とツジツマがあったという。。。
だからそういう点では2回目の鑑賞がありかも。
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