老化しない人が愛する「禁断の果実」って?
あのアダムとイブが身体の一部を隠すために使ったモノをご存知でしょうか?
それは「イチジクの葉」でした。旧約聖書に一番登場するのはブドウですが、イチジクもよく出てきます。
旧約聖書の創世記にこんな一説があります。
アダムとイプがエデンの園で蛇にそそのかされて「禁断の木の実」を食べたため、追放され、人間の苦しみが始まった。
2人が口にした「禁断の木の実」はリンゴといわれていますが、実は「イチジク」だったという説があるのです。
というのも、エデンの園は現在のメソボタミア南部の平原地方といわれていて、ここは温暖な土地。
よって、寒冷地で栽培されるリンゴの木はここでは育たないといわれているから。
とはいえ、真実はわかりません。
が、旧約聖書の時代からイチジクは古来から人々から愛されてきた果実であることは間違いありません。
イチジクの原産地はアラビア半島南部や地中海沿岸地方とされていて、それから東の国々に伝わったのでしょう。
日本には江戸時代に中国から伝わったようです。
中国での名前は「映日果(エイジツカ)」←ムードある漢字!
それが日本風にアレンジされて「イチジク」になったという説があります。
■老けない人はイチジクを食べている
イチジクの実は食物繊維(ペクチン)が豊富。
なんと、リンゴやいちごのおよそ1.5倍の量!
食物繊維は腸内をキレイにお掃除ししてくれるほか、腸の働きを促す効果も。
また、ビタミン類やカルシウム、鉄分などのミネラルを多く含み、美容(ダイエット)や健康によいといわれ、「不老長寿の果実」といわれるゆえんは、そのような面から。
とくに女性は積極的にイチジクを食べている人が多いような気がします。
ドイツ人女性2人とディナーで待ち合わせた時のこと。
彼女たちは午後から2人で行動していて、お茶も一緒にすごしたということ。
ケーキを食べたというから「どんなケーキを食べたの?」と尋ねると2人とも「Fresh Fig」のタルトでした。
2人も口をそろえて「Fig(イチジク)は生でもドライでも食べるといいわよ。美容にいいから!」
ドイツでも、女性がよく好んで食べるフルーツだそうです。
そのイチジクは女性ホルモンのエストロゲンに似た成分を含んでいます。
更年期障害、婦人科系の悩みをサポートするほか、この記事のように記憶を改善させる女性ホルモンフレンドリー。
だから、加齢のせい記憶力が現象する傾向にある高齢者も食べるとよい果物なのです。
上の写真はイチジクとカマンベールチーズをカットして作ったシンプルなデザート。
イチジクを収穫できる土地に旅すると、よくイチジクとチーズを使ったデザートをいただくことがあります。
個人的にイチジクとブルーチーズの組み合わせ(生でも焼いても)が好みですが、イチジクとチーズって本当によく合います。
ビジュアルも美しいし、そこにハチミツを少しかけると、瞑目したくなるような複雑な味わいが楽しめます。
そーいえば、イチジクには今でも胸に火をくべられたようにあたたかくなる想い出がありました。
昔、失恋した当日のこと。
仕事に行かなければならないので、赤い目、ヤツれ顔のボロボロ状態で出社したわけです。
すると、会社で仲良くしていたオジサンが「何かあったのか?」
かいつまんで事情を話すと、オジサンはどこかにプイと消えました。
しばらくたって、会社のデスクにオジサンがやってきて、ホレ!といいながら、何かが入っているビニール袋を置いてそそくさと去っていきました。
入っていたのはイチジク。
ビニール袋にイチジクのほか、鉛筆で何か記されたメモ用紙が入っていました。
「いつまでも、ジクジク悩みなさんな。だからイチジク!」