アスペルガー症候群などの発達障がいは人工知能で判別できる!?
近年、アスペルガー症候群が一般に知られてきました。
「空気がよめない」「コミュニケーションをとるのが苦手」といわれる人たちですが、以前は性格の問題だとされていたことが、脳の機能のかたよりから起こるものだとわかってきました。
関連本がここ数年の間で数多く出版され、以前からの疑問が「そういうことだったのか・・・」と謎解きできる機会も増えたようです。
知能的な問題ではないので、周囲は気づきにくいのですが、本人は悪意はまったくないのに、人を怒らせてしまうことも多いため、人間関係にヒビが入りやすく、人が離れていってしまう。
当の本人はその理由がわからず、とても苦しい思いをします。
現在、判別は医師による問診が主流となっていますが、なんと!人工知能で判別する技術が開発されたそうです。
発達障害の一種「自閉症スペクトラム障害」かどうかを、脳活動から高い精度で判別できる人工知能(AI)技術を開発したと、国際電気通信基礎技術研究所(ATR)などの研究チームが14日、科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表した。
(中略) チームは、18~53歳の患者と健常者計181人の脳を、機能的MRI(磁気共鳴画像)という装置で測定。脳を140領域に分け、二つの領域を結ぶ神経回路計9730組の状態を人工知能で解析した。すると、特定の16組を調べれば、85%の正確さで判別できたという。
ヨミドクター 2016年4月15日ニュースより引用
「自閉症スペクトラム」とは、自閉症やアスペルガー症候群などの総称。「ASD」と称されることもあります。
取材でお世話になった発達障がいの専門医がおっしゃるには、すべての精神科医がちゃんと発達障害を判別できているわけではないそう。
問診のほか、発達障がい特有のものが脳と神経の回路の形状にあり、それが人工知能で認識できるのなら、おおいに期待したいところ。
ちなみに、アスペルガーやADHDなどは環境に大きく左右される面もあり、海外に暮らすと自分を主張できるし、それが受け入れてもらえ、日本よりラクに暮らせるという人も少なくないようです。花粉症のように日本では発症するけど、日本を離れるとまったく症状が出ないようなものかもしれません。
日本ではタブーなことかもしれないけど、外国だったら誰も気にしない、といった文化的な違いは想像以上に大きいもののようです。
なお、発達障がいを改善するひとつの手段として、食事療法(小麦と牛乳の除去)なども伝わっています。
詳しくはこちらの本を。
『食事療法で自閉症が完治!!―母の命がけの取り組みで奇跡が起きた真実の物語』
まずは自分の脳のタイプがわかるという点で、今回のAIで脳を判別できる技術が開発されたことは判別の選択肢が増え、より正確な診断がくだされる点で朗報ですね。
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