「置かれた場所で咲きなさい」の渡辺和子先生ご逝去

ニュースと考察

ベストセラー『置かれた場所で咲きなさい』の著者、渡辺 和子先生がご逝去されたことを知ったのは今年の年明け。

上の写真は渡辺和子先生が半世紀にわたって教育に取り組まれ、理事長を務められたノートルダム清心学園がある岡山の書店にて。今年の1月1日は岡山にいたのですが、元旦の開店時にはすでにこのパネルが掲げられてあり、地元岡山の人々からも敬愛されていらしたことが伝わってきました。

2012年に出版された『置かれた場所で咲きなさい』は私自身は読んでいませんが、こんな思い出があります。
知り合いが畑違いの部署へ移動することになり(それには上層部の思惑があったらしく、早い話が左遷)、毎日暗い顔で過ごすことが増えていた頃。

たまたまこの本を見つけ、読んだところ、今の自分へのメッセージ!?と思うことばかりの内容だったらしく、ページをめくりながら人目をはばからず号泣したそう。

そして、この本に救われた彼女は新しく配属された「置かれた場所」でがんばることを決意したのです。「本の力ってすごい」と改めて思わずにいられませんでした。

私自身は子供の頃、家に置いてあった月刊誌『PHP』で渡辺和子先生の名前を知りました。
大半、子供には難しい内容でしたが、渡辺和子先生のお書きになるエッセイだけは読みやすかったの、そのページだけは読んでいたのです。

今でも忘れられないのは、英語の「LOVE」は最初、「愛」でなく「お大切」と訳されていた、と書いてらしたこと。
よって「愛=お大切」をおしえてくださった「シスターの渡辺和子さん」として、ずっと覚えていたのです。

しかし、その渡辺和子先生が9歳の時に、陸軍教育総監だったお父様(渡辺錠太郎氏)を二・二六事件(1936年)の際、43発の銃弾を受けを目の前で殺されたという壮絶な体験者だったとは…。そのことを知ったのは、最近です。

事件の後、どんな思いが胸に広がり、その思いをどう抱いて生きてらしたのだろう。。。

最晩年まで現役にこだわり、教壇に立たれていたこともご逝去を知らせるニュースで知りました。

どうぞ安らかにお眠りください。
ご冥福をお祈りします。

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