認知症ケアに役立つ福祉用具とシステム機器の展示会へ行ってきました
2月12日、世田谷区成城で行われた「認知症ケアに役立つ福祉用具・システム機器大展示会」(主催 せたがや福祉用具連絡会)へ。
世田谷区のケアマネージャー、奥村寿美枝さんに同行させていただきました(^o^)
介護用品の展示会に行くのは実は初めてのこと。
最新の介護をサポートする道具はどんなものがあるのだろうと、興味シンシンで会場(成城ホール)へ。
最初に試したのが、電動車イス。
左は乗っていた人が立ち上がろうとすると自動的にロックする機能を搭載。
ピタッと止まるのが快適です。
右はフットサポート(両足をのせる部分)に足を乗せたまま立ち上がることが可能。
実際、どーなんだろ?とヒヤヒヤしながら両足をのせて試してみると・・・
立・て・た~!\(◎o◎)/!
体重ハーフ超えのワタシが立ってもフットサポートが微動だにしないっっっ。
介護用の衣料品もありました。
この写真の手前のパンツは「愛情介護」(ケアファッション)の両サイドがフルジッパーになっている画期的なデザイン。
日頃、ケアマネージャーとしてさまざまな介護衣料にふれている奥村さんがおっしゃるには「こんな便利な機能をもつパンツって、あるようでないかも。しかも、見てください、しまむら価格でしょう?」
2480円というお値段は、衣料問屋と連携されている会社だからこそ実現できるのだとか。
会場にはさまざまな介護用品やシステム機器、そして情報サービスのコーナーが。
認知症の方のなかには離床し、徘徊するケースも見られます。
その対策として使える電波や超音波を用いたセンサー、GPS付きのシューズなども展示。
薬の飲み忘れや飲み過ぎを予防する服薬支援ロボや布団と同じ感覚で使えるリクライニングベッド、センサーが反応する後付けタイプの自動水栓なども展示されていました。
また、ネットで情報を提供するサービスも介護をサポートしてくれます。
会場には、世田谷区をはじめ東京都内を中心にした介護施設や、高齢者の病気や生活のお悩みなどを検索できるサービス「たすケア」さんはじめ、介護情報サイトや介護ソフトを紹介するコーナーも。
実は今回の展示会で一番見てみたかったのが、GPS付きシューズ。
「これがウワサの!」とばかり、じっくり見入ってしまいました。
写真はGPS内蔵シューズのインソールの下にGPS端末機を入れたところ。
「イマココサービス」(チェリー・BPM)の製品です。
端末を入れるのは左足。靴だけの交換もOK。(インソールのチェリーのマークがキュート♪)スマホアプリで居場所がわかるという仕組みです。
GPS自体は驚くほど軽量で、端末を入れない右足の靴との重量差もほとんど感じません。
話題のコミュニケーションロボットも展示されていました。
あらかじめ設定することで、名前を呼んでくれるお人形(スマイルサプリメントロボット)の「うなづきかぼちゃん」(ピップ&ウィズ)。
そしてご存じの方も多い、こちらはエクステギャルも真っ青! 流行のタレ目メイクにマツ毛ぱっちりのアザラシちゃん。
世界で最もセラピー効果のあるロボットとして、ギネスブックに認定された「パロ」(ダイワハウス)。
アゴを撫でると喜んでくれましたw
ぐふ。かわゆいのー。
こちら「ラップポン」(日本セイフティー)という名のポータブルトイレ。
しかし、単なるポータブルトイレではございません。
実演を見せていただきましたが、排泄物を一回ごと自動的にラップし、個包装にしてしまう驚きの機能つき。
においや洗浄の問題がつきものだった昔のポータブルトイレ時代から、はるかに人を快適にする技術の進化を感じます。
奥村さんも感慨深く、「介護もそうですが、災害が起こった時にも役立ちますね。空腹はしばらく我慢できますが、排泄はずっと我慢するわけにはいかないから」。
会場では、誰も乗っていないはずの車イスが前に、後ろに。。。
ん!? これは妖怪のシワザかっ?( ;∀;)
実はスマホアプリ(オプション機能)で遠隔操作ができるドイツ製のtwion(アサヒケア・サポート)という車イス。
駆動輪がスタイリッシュ! 車輪1つの重量が6kgと軽量で、最速で時速10kmも出るそう。分解可能なので、旅行もOKですね。これは、アクティブな障害者の方、シニアの方にも好まれるかも。
しかし、ドイツは福祉用具のデザインも機能も、世界をリードしている印象。
ドイツといえば…余談ですが、ドイツの「フスフレーゲ」という技術が介護ケアにも取り入れられるとよいなーと、思っています。
フスフレーゲはフットケアという意味ですが、いわゆるネイルや足のマッサージのたぐいではありません。
フスフレーゲは「足と靴は一体である」という哲学のもと、合わない靴が引き起こす足のトラブルをケアする技術(ウオノメ、タコの除去など)や履く人の足にあった靴選びなど、足と靴全般にわたる「足の介護ケア」というべきもの。
昔、メディカルフスフレーゲの資格をお持ちの方を取材したことがあります。
一緒に行ったカメラマンがウオノメをその場で除去してもらったのですが、アッという間に「無痛で」施術終了。
ナッシングウオノメ状態のカメラマンは今まで悩んでいたのがウソみたい、と帰り際にスキップ~。
「老化は足から」といわれているぐらい、足は重要な部位。とくに、高齢者にとってはフスフレーゲの技術が求められる場面が多くなるような気がします。
機会があればまた介護用品やシステム機器の展示会にうかがい、他の製品やシステム、情報などにもふれてみたいと思います。
奥村さん、ご案内いただきましてありがとうございました!(^o^)