褒める時の心得。誰かを褒める時は環境を気にしよう!

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人は褒められると、嬉しいものです。

瞬時に気分もアガるし、お世辞だと思っても、自分を褒めてくれた人に好感を持つようになります。

しかし、なかには「褒められ慣れている」人もいます。
そのような人に「成功されて、ご立派ですね」とか「ギターがお上手ですね」とか「作品にパワーありますね」などと褒めても、相手は耳にタコができるぐらい、そんなことは言われているので、あまり心に響きません。

そんな相手には、スタンダードな褒めポイント以外の部分、とくに内面にフォーカスしてみましょう。

その時、ありきたりの表現ではなく、比喩を使うことがポイント。

「いつも、感覚がシャープですね」

「いつも、感覚が冬の空気みたいに研ぎ澄まされていらっしゃる。あなたに会うとピリッとするから、新鮮なきもちになります」

「お話、上手ですよねー」

「お話、笑いもとれるし上手ですよねー。心の中に藤山寛美が住んでます?」

など。
比喩を入れ、情感も伝えます。

言われた側は、普段めったに言われない言葉に、自分の未来が開かれるような気持ちになります。

そしてもう1つ。

褒めポイントとともに、相手の意表をつく部分にふれ、長所に転換することもOK。
たとえば、「いつも太陽のように周囲を照らすことを心がけていらっしゃるようですね。だから気を遣いすぎて少し、お疲れかも? その繊細なところがお人柄に深みをそえてるのですね」とか。

これは心理学でいう「自己拡大」。
この人は自分の可能性を見つけ出してくれる人として一目置かれ、その他大勢の中から、抜け出すことができるでしょう。

さらには「これまで、どのようなことに気持ちをはらって、今の立場になられたのですか?」と、今のステイタスをつかむまでのプロセスを質問すると、相手は気持ちよく喋ってくれるでしょう。

■褒める場を考えよう

さて、人を褒めることをお世辞と受け取る人もいます。「お世辞をいう人は嫌い」という人もいるでしょう。
しかし、お世辞と思っても、人は自分を褒められると嬉しいものです。
褒められて嬉しくない人はいません。

「お世辞をいう人は嫌い」な人は、実はそのお世辞をいう環境が嫌いだったりします。

それは、多くの人がいる場。

皆の前で、特定の人だけを褒めて褒めて、褒めまくる行為…それが「お世辞をいう人は嫌い」という感情につながるのです。

想像してみてください。

自分のことは一切褒めてもらえず、隣りの人のことだけを褒める人がいたら、どうでしょう?

たしかに、隣りの人の活躍は認めるけど、その話題が延々に続くと、ちょっとイヤ~な気持ちになりませんか?
ついでに、褒めてる人、褒められている人にたいして、複雑な気持ちも芽生えます。
もっといえば、その場にいたくなくなります。

このように、誰かを褒める時には、環境を考えて言うことが大切なのです。

人を褒める時は、大勢の時はサラリと。
そして、2人きりになったら、思い存分、褒めてあげましょう。
たとえ、お世辞と思っても褒められて嬉しくない人なんて、いませんから。