2020年までに自動運転タクシーデビュー。高齢者の事故率は下がるか

2016年5月30日ニュースと考察

今年に入り、神奈川県藤沢市で自動運転タクシー(ロボットタクシー株式会社)の実証実験が行われました。この自動運転技術を搭載したクルマが実用化されると、過疎化した地域の交通の足がない人や介護の送迎車として用いることが期待されます。また、交通事故率の減少にも。

さて、自動運転技術が注目を集めている自動運転タクシーですが、政府は2020年までに実用化を認めることになりました。

(前略)世界中で開発競争が進む自動運転を巡っては、大手自動車メーカーだけでなく、IT企業なども無人のタクシーやバスなどの実用化を目指しています。

こうした自動運転技術を使った乗客を運ぶサービスについて、政府は一定の条件を満たせば、東京オリンピック・パラリンピックが開かれる2020年までに実用化を認めることになりました。

具体的には万が一、事故が起きた場合は事業者側がすべての責任を負うことに加え、運転席に人が乗らない代わりに遠隔で車両を監視して、問題が起きたときには走行を止めることができるシステムなどを導入して、安全を確保することを求めるとしています。

政府は今後、道路交通法を改正するなど必要な対策の検討を急ぐとともに、国家戦略特区に指定された地域の公道などで、サービスの導入を目指す事業者による実証実験を進めることにしています。

NHK NEWS WEB 5月20日 4時20分 より引用
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160520/k10010527761000.html

万が一、事故を起こしたら、運行会社が責任を持つことが条件のようですが、運行会社側は損害保険を用いて対処するのでしょう。

乗客が携帯の端末で目的地を指定したら、迎えにきて、カメラで自動認識してドアを開け、最短ルートを割り出して発車する技術を搭載する自動運転タクシー。

実用化されたら、運転技術、長時間のドライブに不安を覚える高齢者ドライバーの支持を集めるのでは。

最近では、高齢ドライバーによる交通事故率が年々増えています。

東京都内では交通事故の総件数は年々減少し続けていますが(平成26年は37,184件で10年前の半数以下)、高齢ドライバーが関わる交通事故の割合は、平成26年では総件数の20.4パーセントを占め、10年前の約1.9倍と年々増えています。(警視庁サイトより)

この自動運転タクシーが広まると、交通事故も減っていくはず。専門家にいわせると人為的なことで起こる9割の事故を減らせる可能性があるそうです。また、交通事故だけでなく、渋滞の激減にもつながるとか。

当初は指定された地域での運用になりそうですが、自動運転が普及すると一気に全国に広まっていくのでしょう。

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