豚足は高齢者の救世主となるか?

2015年9月20日食べもの

写真はクミンと唐辛子をきかせた豚足のソテー。
クミンと豚足の組み合わせって、珍しい!とオーダーしました。

鉄鍋の中でジュージュー音を立てながら運ばれてきたそれが、テーブルに置かれた途端、クミンのかおりが立ちこめ、一瞬にして、中近東の香辛料が山積みにされた市場の路地裏に迷いこんだよう。
カレーに欠かせない、エスニックな風味満点のクミンと唐辛子の刺すような辛味で、口の中をヒリヒリさせながらいただきました。

その翌朝は、お肌つるんッ!
豚足を食した朝はお肌の調子がよく、やはり速効性があるな~と実感したわけでして。

さて、この豚足。
高齢者に積極的に食べていただきたい食品なのです。

■質の良い筋肉を作るたんぱく質がタップリの豚足

筋肉に必要な栄養素の代表がたんぱく質。
内臓をつくる働きもあるので「高齢者は粗食」なんて言わず、優先的に摂取したいものです。

たんぱく質は働きが異なるアミノ酸から構成されています。
その種類は20といわれ、ロイシンはその中の1つ。
このロイシンは筋肉の合成を促すシグナルを発し、 同時に筋肉をつくる材料にもなる働きがあります。

ロイシンを多く含む食べ物が、実は豚足。
豚ロース100gに含まれているロイシン1500mgに対して、豚足のゼラチン質には2900mgと、2倍近い量が含まれています。

また、豚足のゼラチン質には重要なアミノ酸が含まれています。
それは成長ホルモンに関わる、筋肉の合成を助けるアルギニン。
豚足のゼラチン質100gに含まれるアルギニンは7900mgであり、これは豚ロースの6倍以上もの量を含んでいることに。

筋肉の合成を助けるアミノ酸であるロイシンとアルギニンの2つを豊富に含むのが、豚足。
「老化は足から」といわれるので、高齢者には筋肉の量が多い足を支えるためにも積極的に摂取してほしいもの。

■モチロン、弾力のあるお肌づくりにも

冒頭に書いたように、豚足を食べるとお肌の調子がよくなるのは、コラーゲンの働き。
肌のしわやたるみを防いで弾力を保ってくれるのはコラーゲンの仕事ですね。
豚足を25g食べると、1日の必要なコラーゲンの量を摂取できる計算になります。

また、豚足にはエラスチンも豊富に含まれています。
エラスチンもまた、コラーゲンの美肌効果に似た働きをもつたんぱく質。
美味しく食べて、お肌を喜ばせましょう。

先日はセロトニン食を紹介しました。
フランス料理には豚足の骨をとって味付けたコロッケがあります。
一度いただきましたが、豚足のムチっとした食感が楽しめました。
しかし、フランスはセロトニン食といい、筋肉をサポートする豚足といい、ヒトを健康にさせる食が充実しているような気がします。

筋肉、そして美肌をサポートしてくれる豚足。
おいしく食べて、美しいエージングを目指しましょう。